中華テルミン

中華テルミン

中国製のテルミンを購入してみました。
　　

　　


特徴は、ざっくりこんな感じです。

• ピッチ/音量の制御可能(アンテナ2本タイプ)
• カラーディスプレイ(スクリーン)付き
• 内蔵スピーカ付き
• 外部出力端子付き
• ピッチは、(無段階ではなく)音階での変化にも切替可能
• 約70音色内蔵
• 一部音色は、左アンテナを使って(音量ではなく)鳴音ON/OFF制御可能
• 開放状態(手を遠ざけた状態)で鳴音する音階の設定可能

説明書(1枚ビラ紙)が日本語非対応(中国語/英語のみ)なのと、詳細説明しているサイトが見当たらなかったため、備忘録を兼ねて記事にしてみました。

説明書(適当に和訳)

1.

• 使用前に、アンテナを差し込んでください。左下角と右上角にコネクタがあります。
  
• 左上角のコネクタに電源(USB Type-C)を差し込んでください。
  
• 初回起動時には、言語選択が表示されます(英語/中国語)。
  
• その後、機器は自動的にキャリブレーションをおこないますので、手を遠ざけてください。
  
• しばらくすると、機器は動作状態になります。右のアンテナに手を近づけると、ピッチ(音階)が変化します。左のアンテナに手を近づけると、音量が変化します。
  

2.

• 外部出力(ヘッドホンやスピーカ)を接続していないとき、内蔵スピーカが機能します。このときピッチがやや不安定になります。右のアンテナを短くするか(抜かないでください)、外部出力を接続すると、解決できます。
  
• 内蔵スピーカを使うと、手の動きの検出に、わずかに干渉するためです。
  

3.

• 機器の設定情報(音量, ピッチ, 音色など)は再起動時には失われています。保持したい場合は、設定から保存してください。
  

4.

• この機器には、2つの操作モードがあります。
  
• *マークが付いていない音色は、左で音量を操作し、右でピッチを操作します。
  
• *マークが付いている音色は、初期設定では左で音を出しますが、設定で音量に切り替えることもできます。右で手の距離を変更してから、音を出します。
  

　　※ * マーク音色の演奏方法は「その他」にも有り。

5.

• 電源ONして数分経過後または、反応が悪くなったときは、アンテナキャリブレーションをすることをおすすめします。ピッチ調整が安定します。
  
• 機器の近くにある金属(電線など)の位置や、機器の位置が変わったときは、キャリブレーションを再度おこなってください。
  
• 機器は、一定の場所に置くことをおすすめします。そのほか、強い振動は、手の動きの検出に影響します。
  

電源ON/OFF方法

• USBを挿すと電源ON, USB抜きもしくはSettings画面から電源OFF
• Settings画面から電源OFFしたとき(USB挿したままの状態のとき)は、いずれかのボタンを押すことで電源ONできる

　※内蔵電池は無いので、使用するときは常にUSB給電が必要

待ち受け画面のアイコン

: Settings
　　「Settings項目一覧」を参照

: Volume
　　99 : 音量最大
　　:
　　01 : 音量最小
　　00 : 音量OFF

: Pitch
　　右アンテナ開放時(手を遠ざけたとき)の鳴音音階を指定
　　バグあり。「その他」を参照。

: Timbre
　　音色。Enter ボタンで順に変更。SettingsのTimbreでも変更可能。

: ANT Caribration
　　アンテナのキャリブレーション
　　時間経過や置き場所変更などで、ピッチや音量が操作しづらくなったときに使う

• 待ち受け画面でBack ボタンを押すと、ミュート ON/OFF
  

Settings項目一覧

1ページ目

• Firmware Version　(ファームウェア バージョン)
  • 初期値 : V7.7 (筆者の個体のバージョンです)

• Language　(言語選択)
  • 英語/中国語 選択

• Save Settings　(設定内容の保存)
  • 設定内容を保存(音量, ピッチ, 音色 など)

• Pitch Control Sensitivity　(音階制御の感度)
  • 初期値:24
  • ----
  • 00 : 音域狭い、音階固定しやすい
  • :
  • 30 : 音域広い、音階固定しづらい

• Pitch Normalization　(音階の変更ステップ)
  • 初期値:0
  • ----
  • 00 : なめらか
  • :
  • 04 : 音階ごとステップ(半音含む)
  • 05 : 音階ごとステップ(全音のみ)

2ページ目

• Timbre　(音色選択)
  • 初期値 : Sin
  • ----
  • ↑/↓ ボタンで音色選択、Enter ボタンで決定

　　※↑/↓ ボタン押すと、カーソル枠が逆に動くので、注意

• Non * Pitch Signal Correcton　(不明(*無し音色 音階制御の補正?))
  • 初期値 : 00
  • ----
  • 00 :
  • :
  • 32 :

• Left Hand Toggle Threshold with * Tone　(*付き音色 音階飛び幅)
  • 初期値 : 04
  • ----
  • 08 : 音階がよりなめらか
  • :
  • 32 : 音階が飛び飛びになる

　　※初期値は04だが、ひとたび08以上にすると、↓ ボタンを押しても08から下がらない…

• Left Hand Switch Pitch with * Tone　(*付き音色 左アンテナ操作方法)
  • 初期値 : Yes
  • ----
  • Yes : 左:鳴音ON/OFF　左:音階
  • No : 左:音量　右:音階

• Left Hand Switch Pitch Threshold with * Tone　(*付き音色 左アンテナ反応距離)
  • 初期値 : 01
  • ----
  • 01 : アンテナの遠くで鳴音ON/OFF
  • :
  • 12 : アンテナの近くで鳴音ON/OFF

3ページ目

• Left Hand Switch Pitch Stably　(*付き音色 鳴音中の音階固定)
  • 初期値 : Yes
  • ----
  • Yes : 鳴音中は音階固定
  • No : 鳴音中でも音階変更される

• Factory Reset　(出荷状態に初期化)
  • 出荷状態に初期化

• Different octave same color display　(音階表示を同じ色で表示)
  • 初期値 : No
  • ----
  • Yes : 全オクターブ、シアン(水色)で表示
  • No : オクターブごとに色を変える(シアン/マゼンタ/グリーン/レッド)

• Show letter pitch　(音階を文字で表示)
  • 初期値 : No
  • ----
  • Yes : 音階を文字(Cn〜Bn)で表示
  • No : 音階を番号で表示

• Top right corner show frequency　(右上角に周波数を表示)
  • 初期値 : Yes
  • ----
  • Yes : 発生音周波数を表示
  • No : "Theremin+"の固定表示

4ページ目

• Top right corner show time　(右上角に時間を表示)
  • 初期値 : Yes
  • ----
  • Yes : 起動からの経過時間を表示
  • No : "Mixer Geek"の固定表示

• Reel roll sentitivity　(音階表示範囲の切り替わり頻度)
  • 初期値 : 03
  • ----
  • 00 : 鳴音音階が表示できる間は音階表示範囲切り替えない
  • :
  • 04 : 常に鳴音音階が中央の高さ

• Shutdown　(電源OFF)
  • 電源OFF

その他

• 鍵盤の表示バグ
  • A# 鳴音時 : A#が赤表示
  • B 鳴音時 : A#が赤表示　←半音ずれて表示
  • C 鳴音時 : B が赤表示　←半音ずれて表示
  • C# 鳴音時 : C#が赤表示

　　※ピアノロール上の音階表示(C3など)や、右上の周波数表示は、正しい

• ピッチ設定のバグ
  • C3に設定すると、開放時に139Hzになるが、139HzはC3#。
  • 開放をC3にする場合、B2を設定すると、131Hz(本来のC3の周波数)となる
  • 他の音階も同様。希望する音階の半音下を設定すれば、開放時に希望の音階で鳴音する。

• * マーク音色の演奏方法
  • 右手で音階を定めて、左手をアンテナに近づけて離すと鳴音、もう一度左手を近づけると消音

　　※音が出ない/出なくなったときは、キャリブレーションをすると出るようになることがある。

(参考)筆者自身のお好み設定

初期値から変更した項目です。

Settings

• Pitch Normalization : 04
• Show letter pitch : Yes

待ち受け画面

• Volume : 20
• Pitch : B2(実際はC3 = 131Hz となる)