中華ラジオ

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No.046　中華ラジオ

さて…　また、「それ、小物か?」と言われそうなものについて、書こうと思います。
今回は、ポケットラジオです。中国製で、ELPA の DR-09 というものです。「中国製」で「ポケットラジオ」ということで、お値段は安いのですが、その機能は侮りがたいです。
最近は、中国製ラジオがちょっとした人気のようで、一部の方々の中では短波ラジオを中心に、親しみを込めて「中華ラジオ」と呼ばれているようです。人気の理由は、日本製に劣らない性能と外観、プラス日本製では考えられない低価格のようです。
また、同じく中国製ラジオで、お手軽な値段で買えるポケットラジオがホームセンターで売られていて、こちらは「ホムセンラジオ」と呼ばれているようです。
今回紹介するラジオは、「中華ラジオ」であり、「ホムセンラジオ」でもあることになります。

このラジオ(および、型番違いのER-21T)の記事は、すでにネット上にいくつかあるのですが、面白いラジオだったので私も書いておきます。

安いラジオらしく、近所のホームセンターで吊し売りでした。

プラスチックの、値段相応の外観。 大きな液晶と、ずらずら並んだボタンが、お値段以上に感じさせる…?	電源OFFのときは、24時制で時計を表示します。

ボタン部分アップ。
特別、すごい機能はありません。

裏には、スタンドがあって、本体を立てかけた状態にすることができます。	スタンド部分には、受信可能周波数が書かれています。

DR-09 には、イヤホンとケースが付いていました。

選んだ理由

• アナログ選局。今持っているラジオは、PLLシンセか、バリコンに直接ダイヤルが付いているものが多いです。ダイヤルをクルクル回して選局するのは、昔からラジオを使ってきた身としては自然だし、聞きたい放送局を探してチューニングを合わせるのが楽しいです。ポケットラジオなので当然ですが、ノブが小さいのが残念。昔のラジカセにあった、つかみやすいサイズのノブが思い起こされます。
• ポケットサイズで、短波も聞ける。とは言え、正直なところ、あまり出先で短波放送を聞きたいと思ったことはないですが。。。聞けるのであれば聞いてみようと思うこともあるかも…?
• 周波数直読。地元の局を聞くだけならいらないのですが、国内遠距離AMや、短波放送を聞くときは、直読があるととても便利。
• とにかく安い! 周波数がデジタル直読できるのに、3000円を切る値段。ホント、いい世の中になったと思います。
• 電池持ちすぎ。イヤホンで200時間?! スピーカでも90時間?! 聞き流し用には持ってこいです。もー、これはラジオ界の「スーパーカブ」ですな。　←その例え、どうよ…?

使ってみて良かった点

• 液晶バックライトやおやすみタイマーがあるので、夜、眠りにつくときに使うにはぴったり。難点は、音量調整がシビアなところ。ボリューム付きヘッドホンである程度は対策できます。あと、ボタン操作すると、ちょっと大きめの「ポコッ」という機械音(駆動音?)がするので、ここは残念です。
• 感度はそこそこ。夜になれば国内の50kW級のAM局が、窓辺でそれなりに聞けます。安物ラジオとしては、上出来。
• 短波については、内蔵のロッドアンテナでも窓辺に持って行くと、近隣諸国の強力な局(韓国、中国、ロシアなど)であれば受信できます。
• ネットには、「スピーカの音が悪い」という記事があり、ちょっと気にしていたんですが、聞いててイヤになるほどの音質ではないです。普通の、小さなスピーカならではの、低音が出ずに高音が目立つ音です。(直径40mmのスピーカが使われています)
• バリコンと選局ダイヤルを、糸かけでつないでいるようですが、私は、バックラッシュは全然気になりませんでした。逆にあの懐かしい感覚が楽しめるのでは?と思っていたので、ある意味、期待はずれ。

使ってみて悪かった点

• かなりシールドが甘いです。手を近づけると周波数がずれたり、液晶の保護プラ板に触れるとスピーカから静電気による"バリバリ"音が出たり。地元の、十分な信号強度があるFM局を聞いていても、近くにパソコンなどのノイズ源があると、ノイズが混じります。これは、手持ちの他のラジオでは経験したことないです。
• 時間と共に、わずかに周波数ずれが発生します。ま、周波数表示されてるので、「ノイズが入ってきたなー」と思ったら、確認して微調整してあげるだけですが。
• ロッドアンテナが短いです。ポケットサイズなので仕方ないですね。みの虫クリップ付きのシールド線で補いましょう。
• 音量調整が微妙です。小さい音量の調整がシビアで、少しつまみを回しただけで、ガン!と音量が上がります。調整するときは気をつければいいのですが、何か物が触れたりしたときはビックリしそうです。
• 操作ボタンが重いです。恐らくタクトスイッチが使われていますが、ちょっと強めに圧さないと押し込めず、押し込んだときの「ポコッ」という音がちょっと大きい。
• このランクのラジオに求めるのは酷ですが、信号強度をアナログ的に見る方法が欲しかったです。リアルなアナログメーターや、液晶にSメーターを付けるのは無理として(あるとウレシーけど…)、明るさが変化するLEDとかあると、補助的に使えましたね。もちろん、基本は人間の「耳」ですが。このラジオの場合は、ある程度の信号強度になったときに、液晶に[TUNE]マークが表示されるだけです。

買う前にネットで調べていて分からなかったことがあります。私が入手した物は「DR-09」なのですが、型番違いで「ER-21T」というものがあり、むしろそっちの方がメジャーなようです。型番違いがあることは分かっていたのですが、その違いが分かりませんでした。メーカーのHPを見ても、ER-21Tしか載ってないし…　んで、さらに調べたのですが、どうも次のように付属品に違いがあるようです。(不確定情報です)

• ER-21T … イヤホン、モニタ用電池(単3 x 2本)
• DR-09 … イヤホン、ケース

このラジオ、私にとっては、とにかく楽しいです。グルグルダイヤルの選局、このサイズで短波が聞ける、微妙に起きる周波数ずれ、周りの変化にモロに影響を受ける受信感度…。真剣に聞かずに、聞き流しをするときにはモッテコイです。真剣に聞くときには、マトモなラジオを持っているので(SONYのICF-SW7600GRを使ってます)、そちらで。
今住んでいるトコロは田舎なので、AMは地元の局もまともには聞けず、FMはNHKと民放1局だけ。時間帯やコンディション(電離層などの状態)によって、短波が聞ける可能性があるだけで、ちょっとうれしいです。

時々ずれる周波数を微調整したりするのを面倒と感じず、ノイズが入ってきたときにノイズ源を探して場所関係やアンテナの長さ・向きを調整するのを億劫に感じない人なら、すごくオススメです。
つまり、普通のヒトには、、、んー、SONYかPanasonic辺りの、AM/FMが聞けるPLLシンセタイプのチューナーを勧めるかなぁ。

メーカー : ELPA (朝日電器)
購入場所 : 近所のホームセンター
購入価格 : \2500ぐらい

評価内容	とっても個人的な評価
	←	１−２−３−４−５	→
オススメ度	よく考えてね		オススメ！
実用度	不便かも		これは便利！
価格性能比	値段の割には…		値段の価値アリ
キワモノ度	普通に使えます		注目の的？！